お子さまの指しゃぶりや、いつもポカンと開いた口元。「そのうち直るだろう」と、つい見過ごしてしまうことはありませんか?
こうした日々の癖は、実は永久歯の歯並びに影響することがある「機能的要素」のひとつです。
歯並びは遺伝だけでなく、日常の習慣によっても変わっていくことが分かっています。
本記事では、保護者の目線から、歯並びに影響しやすい「お口の癖」とその対策について分かりやすく解説します。
歯並びに影響する「お口の癖」にはこんなものがあります
歯並びは、歯そのものだけでなく、舌や唇、頬の動かし方といった日々の癖にも左右されます。代表的なものは以下の通りです。
- 指しゃぶり:乳児期は生理的な行動で心配ありませんが、4〜5歳を過ぎても頻繁に続く場合は、歯並びへの影響が心配されることがあります。
- 口呼吸:鼻ではなく口で呼吸する癖がついていると、歯列の乱れや口元の突出、むし歯・歯肉炎のリスク上昇につながることがあります。
- 舌癖(舌突出癖):飲み込むときや安静時に舌で前歯を押す癖があると、すきっ歯や開咬の原因になることがあります。
- 頬杖・うつ伏せ寝:片側に継続的な力がかかることで、顎や歯並びの左右差につながることがあります。
放置すると起こりやすい歯並びへの影響
こうした癖が長く続くと、以下のような歯並び・噛み合わせのトラブルにつながりやすいことが指摘されています。
- 上顎前突(出っ歯):指しゃぶりや口呼吸の影響で、上の前歯が前方に押し出されやすくなります。
- 開咬:奥歯を噛み合わせても前歯が閉じない状態で、舌癖が関係していることがあります。
- 交叉咬合:噛み合わせが左右にずれ、顎の発育バランスに影響することがあります。
- 口元・顔つきへの影響:口呼吸の習慣が続くと、口元が突出した顔つきになりやすいといわれています。
ご家庭で意識したい3つのポイント
癖は無理にやめさせようとすると、かえってストレスになることもあります。ご家庭では、以下のような関わり方を意識してみてください。
- 癖に気づいたら、まず優しく声をかける:指しゃぶりや頬杖を頭ごなしに叱るのではなく、他のことに気持ちを向けられるようサポートしましょう。
- 鼻呼吸を促す生活習慣づくり:鼻づまりの原因(アレルギー性鼻炎など)が疑われる場合は、耳鼻咽喉科への相談も検討しましょう。
- 定期的に歯科でチェックする:「口腔機能発達不全症」という診断名のもと、癖や口腔機能のチェック・指導を受けられる場合があります。気になる癖があれば、早めに歯科でご相談ください。
まとめ:小さな気づきが、将来の歯並びを守ります
指しゃぶりや口呼吸、舌癖といった日常の「お口の癖」は、永久歯の歯並びに影響することがあります。
本記事の内容は、将来の歯並びを守る「小さな気づき」です。
お子さまの癖や口元の様子が気になる方は、ぜひ一度、当院にご相談ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、癖の影響や治療の必要性には個人差があります。気になる症状がある場合は、歯科医院・医療機関に直接ご相談ください。
